INTERVIEW 販売事業部 引田加工場 葛西 弘武 / 26歳 / 2019年入会 / 5年目(左) Kasai Hiromu 販売事業部 販売課 髙橋 令 / 27歳 / 2019年入会 / 5年目(右) Ryo Takahashi
瀬戸内の魚を、新鮮なまま
チームワークで全国に。

Q1 なぜ、香川県漁連で働きたいと思いましたか?
葛西 僕は子どもの頃から釣りが好きで、それが高じて水産系の大学に進学して、自然と漁業関連の仕事に就いた、という感じかな。今も生活全般が釣りを中心に回ってる。
髙橋 そうだね、葛西はいつも釣りに行っているイメージだよ。僕は漁師町である高松市牟礼町の生まれで、家は違ったけれど、親戚や近所には漁師さんがたくさんいた。県外の大学で法律を学んだ後、地元に戻って働きたいなと思うと自然に漁業関係の仕事が思い浮かんだから、育った環境が大きいのかな。

Q2 学生時代に学んだ事は、今の仕事に役立っている?
髙橋 僕は、大学は法学部だったのでほぼ関係ない。勉強よりは、小学校から大学までずっと野球をやっていたので、「チームワーク」の感覚が身についていたことかな。
葛西 そうだね、仕事は様々な人と協力して進めていかなければいけない。漁連というと漁業の専門的な知識が必要なイメージだけど、コミュニケーションやチームワークってとても重要だよね。
髙橋 うん、入会してから知ったことの方が断然多いよ。
葛西 僕は全く逆で、大学の実習で漁に出たことがあるし、今働いている引田加工場でも取り入れている「HACCP」も学んだから、直接的にとても役立ってるよ。
髙橋 香川県漁連には、水産系の高校や大学を卒業した人もいるけれど、実は僕みたいに全く関係のない学科を専攻していた人の方が多い。それでも各々の経験やキャラクターを生かして、しっかり仕事できる雰囲気があると思う。

Q3 仕事をしていて大変なことは?嬉しいことは?
髙橋 今は慣れたけど、特に1年目は、生活リズムをつかむのに苦労したかな。漁船の水揚げに合わせて、仕事が深夜2時にスタートなんて事もあるから、生活時間帯をずらすのは大変。
葛西 天然魚はまさに自然相手だよね。でも、そのおかげで天然のおいしさを味わえるよ。
髙橋 消費者の方にそう言ってくれれば報われるよね。漁師さんや取引先に「天然魚担当」として名前や顔を覚えてもらい、信頼されていると感じる時は嬉しいな。
葛西 営業の醍醐味だよね。引田加工場では水揚げから出荷まで、作業工程もそれに関わる人も多いから、全員で効率的に仕事を終えられるように計画を練ったり、みんなに伝達することが大変かな。
髙橋 天然魚の水揚げ現場も漁師さんはじめ、親ぐらい年上の方や他部署からの応援員に来てもらうから、それぞれに気配りが要るよね。チームワークの大切さを実感するよ。
葛西 チーム全員がスケジュールを理解できているか、各工程の作業に無駄がないか。事前の計画がとても大事で、「今日は計画どおりにスピーディーに進んだな」という時は充実感がある。早めに仕事が終わると、帰宅後に釣りに出かけられるのもいい。
髙橋 葛西は本当に釣りが好きだね。
葛西 土日に出勤する事や、仕事時間に不規則なところはあるけれど代休、有休も取れるし、休める時は土日も平日もしっかり休める。その働き方の緩急が自分に向いているようで、メリハリがしっかりある職場だと思う。
髙橋 それは分かる。天然魚を扱っていると、潮の加減で漁師さんが漁に出ない「潮休み」という連休があって、その時はほんとにのびのびした時間を過ごせる。

Q4 香川県の水産物・水産業の魅力や特徴は何ですか?
葛西 引田はハマチ養殖発祥の地なだけあって、養殖に関する技術と経験の蓄積で他の産地から抜きん出ていると思う。香川県産ハマチは絶品だよ。
髙橋 オリーブの葉を餌料に混ぜ込んで育てたオリーブハマチ、オリーブサーモン、オリーブマダイは、ブランド化もされているよね。
葛西 香川で獲れた魚を新鮮なまま消費者の元へ届けるための、効率化とスピード、流通網は香川県漁連の強みかな。滞りのない作業計画の実現は、チームのメンバーのストレス軽減のためにも、いつも心がけている。
髙橋 確かに、水揚げから出荷までの作業はスピード勝負。近県なら水揚げの翌日に、スーパーの店頭に並べるには現場が機能的に動くことが求められる。
葛西 養殖も天然魚も、鮮度にこだわった美味しい商品を届けたいよね。
髙橋 瀬戸内海は四季によって漁獲される魚が全く違うから、旬を楽しめるのも大きな魅力かな。

Q5 香川県の水産業・水産物の魅力を維持・発展させるには?
髙橋 漁師さんの減少と高齢化への対策は必須だと思う。漁師さんは、海を相手に創意工夫で漁獲高に差の出る事業主。面白い職業だから、その魅力を発信できたら若い人も興味を持ってくれそうな気がする。それから、AI化などで今と全く違う漁業の形を追求していく事も必要だよね。
葛西 確かに持続可能な魚食文化のために、漁師さんの減少と高齢化への対策は必須。僕は、メディア広告やイベントなどを通して、もっと香川や瀬戸内の魚のおいしさを広められたら良いと思う。

Q6香川県漁連で働きたいと思っている方へ。
髙橋 魚が好きな人、コミュニケーション力を高めたいと思っている人には、いい仕事。忙しさの波はあるけれど、平日に休めたり、自由な雰囲気もありますよ。
葛西 忙しいし、一通りの流れを覚えるまでは大変かもしれない。でも慣れてくると、休みもちゃんと取れるし、チームで働く職場なので雰囲気がとてもいい。青い海と空に囲まれて仕事する時間も多いし、ストレスの少ない、働きやすい職場と思える人も多いはずです。